星をあじわう。

過食症の経験をもとに、ダイエットやスキンケアについて発信しています。

肉を食べる事は悪で、肉を食べない事が善なのか?【ベジタリアン・ヴィーガン】

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こんにちは。過食症や食との向き合い方について発信しているpricoです。


最近、健康と環境・動物保護の観点からヴィーガンに興味を持ち、徐々に生活に取れ入れ始めています。

参考⇒ヴィーガンを始めることにした【完全菜食主義】
   ヴィーガンが卵・乳製品・蜂蜜を食べない理由


その中で、ずっと心に引っかかっていることがあります。


それは、いくら環境・動物保護のためと言っても「肉を一切食べない」「肉を食べる事は悪で、肉を食べない事が善」という考え方は本当に正しいのか?ということです。


私は恐らく体質的に肉があまり合わないのですが、歴史的に肉を食べて生きてきた民族もいます。


「動物が可哀想だから、肉はもう金輪際食べない!」というのもちょっと短絡的すぎる気がするんですよね。


それに、もし野菜や果物が何らかの理由で食べられなくなったとしたらそうも言ってられなくなります。


そこで今回は畜産業者側の視点も入れつつ、より本質に迫っていきます。

その上で、一人一人がどんな選択をするのかを考えていけるような記事にしたいと思います。


ベジタリアンヴィーガン、動物愛護等に興味のある方はぜひ読み進めてください。

肉を食べる事は悪で、肉を食べない事が善なのか?

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うー、こんな可愛い写真見ちゃうと食べる気失せるw(;∀;)


もし「肉を食べる=悪」としてしまうと、畜産自体が否定されることになってしまいます。


皆が肉を食べなくなったら、畜産農家の人たちは仕事を失います。


それも含めた以下に述べるいくつかの理由から、「肉を食べる事=悪」と簡単に決めつけることは出来ないのです。


「肉を食べる=悪」と簡単に決めつけられない理由

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確かに、畜産には動物が可哀想という以外にもデメリットがあります。

  • 豚や牛を育てることでたくさんの飼料や水が使われる
  • 海外から肉を輸入する場合は遠距離の移動が発生するため、CO2の排出が増える
  • 虐待と言えるくらいひどい環境で育てられ、悲惨な最後を迎える動物たちもいる


結構深刻ですね。

ですが、これらは事実の一部に過ぎません。

ナオキマンさんの動画に熱いコメントを残していた畜産業者の方の意見がとても考えさせられたので、今回はその方の意見を参考に考察していきます。



※私は素人なので、農業にも畜産にも詳しくありません。

あくまで個人的な学びに加え、誰かの考えるきっかけになったら良いなと思ってまとめているだけです。
そのため信憑性に欠ける点もあると思いますが、ご了承ください。


残酷な屠殺の映像は偏った情報の一部にすぎない


屠畜場で動物が殺される残酷な映像が有名です。私は血がマジでダメなので見る勇気がありませんが・・・。


ショッキングな映像が頭に残り「肉を食べる=動物を殺す=残酷」という考えになって、肉を食べる気を失くす人も多いようです。


ですが、その考えでいくと私たちは畜産農家の人々を「残酷だ」と否定することになってしまいます。


映像は海外のもののようですが、日本の畜産業者は屠畜場でもなるべく家畜が苦しまない方法を用いているそうです。

優しい日本人らしいですね。

全国の牛には一頭一頭可愛い名前がつけられ、性格も一頭一頭違うそうです。


私は荒川弘先生の『銀の匙』という漫画が大好きなのですが、農業高校で生徒や教師たちが奮闘しながら愛情を持って牛や豚の命と向き合う姿が描かれています。


荒川先生は実際に農業をされていたので、日本の畜産農家のイメージはこちらに近いかもしれません(もちろん人によると思いますが)。


牛も豚もとても頭が良く、人間にも懐きます。


可愛がって育てた動物を、最後は殺さなければいけない。


家畜は経済動物とは言え、きっと農家の方には想像を絶する悲しみや罪悪感もあると思います。


家畜がいなくなると野菜も育たなくなる


植物と土壌を育てるために必要な肥料には家畜の糞や油粕、米ぬかなどの有機肥料鉱物などの無機物を原料とした化学肥料の2種類があります。

有機肥料は土壌中の微生物に栄養を与え、土壌をゆっくり着実に育て上げます。

化学肥料は即効性というメリットはありますが持続性が低く、土壌を育てる効果はありません。

本来植物は水や光があれば育ちますが、その土台となる土壌に栄養がなければ育ちにくくなります。


有機肥料には家畜の糞以外にも植物性の油粕や米ぬか等がありますが、かなりコストがかかるようです。


植物と家畜を育てることはつながっています。

「家畜そのもの」を否定してしまうと、家畜による堆肥の恩恵も否定することになります。

家畜の数が減ると、植物や野菜にも影響が出るということですね。


消費者が「安くて良いもの」を求めすぎている


私たち消費者は「出来るだけ安くて良いもの」を求めます。

不景気な世の中ですし、それも仕方が無いことだと思います。

ですが、多くの人がそればかりを追求するとどうなるでしょうか?

  • 低コストかつ大量生産にするため、生産者の管理が雑になる
  • 安くて見た目が良い物を作るために、 遺伝子組み換えや農薬、殺虫剤が使われる
  • 安く大量に輸入できる代わりに、大量の肉が廃棄される


これが現状です。


さらに、畜産業の現状について見ていきます。


農家の収入はサラリーマンより低い


現在、農家(畜産業含む)の人口は減っています。

しかし現代社会において、畜産業者は「安くて良いものを、大量に」を求められます。

すると、こんなことが起きます。


  • 一頭(一羽)あたりのコストがかなり低いため、多頭飼いしないと利益が上がらない
  • 畜産業者の数は減っているため、管理する人間に対して家畜の数が多すぎる
  • 家畜の数が多い分忙しくなり、仕事が追いつかずにストレスが溜まる
  • 管理する人間のストレスが家畜に向けられる

さらには時期やその農家にもよりますが、サラリーマンより年収が低い農家も多いそうです。


動物の世話にはサラリーマンと違って土日も休みもありません。

暑さや寒さに耐えながら重労働をしているにも関わらず、それじゃあまりに報われなさすぎですよね。


「肉を食べる=悪」とは簡単に決めつけられない理由のまとめ

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上記に書いたことは事実のほんの一部にはなりますが、ここまで書いたことをまとめてみます。

  • 残酷な屠殺映像はほんの一部の事実に過ぎない。偏った情報を鵜呑みにしないこと
  • 人は誰しも平等じゃないように、愛情を持って動物を育てている農家もいれば、そうでない農家もいる
  • 植物と土壌は家畜の堆肥によって育てられるため、家畜の数が減ると植物や野菜にも影響が出る
  • 消費者が「安くて良いもの」を求めるほど農家の負担は増え、ストレスが動物虐待につながることもある


こうなると、果たして「動物が可哀想だから食べない」というのは正しいのか分からなくなってきます。


自然界の生態系は魚がプランクトンを食べ、その魚をさらに大きな魚やイルカが食べて育つように、生物が他の生物を食べることで成り立っています。


私たちは果たして肉を食べるべきか、食べないべきか。


次の章では「肉を食べる」と一旦仮定した上で、消費者である私たちに出来る事はないかを考えていきます。


私たちは何を選び、何をすべきか

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「肉を食べる」と仮定した上で私たちに出来ることは、

ズバリ国産の良い肉を買うことだと思いました。


国産の良い肉を買う

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「国産」「良い肉」という時点でどうしても価格が高くなってしまうので、全員が実行するのは難しいと思います。


ですが、多くの人が安価な肉や輸入品の安い肉ばかりを求めるとこんな事が起こります。

  • 海外からの輸入に伴う長距離の移動によってCO2の排出量が増える
  • 安い肉が大量に輸入されることで、大量の肉が廃棄される
  • 一頭当たりのコストが低いために農家は多頭飼いしなければならず、ストレスや余裕の無さから管理がずさんになったり、虐待が起きたりしやすくなる


国産のブランドのお肉がたくさん売れれば農家が儲かり、動物の管理にお金をかけることが出来ます。

管理にお金をかけられれば効率が良くなって時間も出来るし、生活も潤うのでストレスが減るはずです。


また、輸入品ではなくその土地の物を地産地消することで、長距離移動によるCO2排出量も減ります。


もちろん移動距離が短い方が、肉も新鮮で美味しくいただけますしね。



とはいえ、やはり国産のブランド肉ってめちゃめちゃ高く感じますよね。

私も毎日食べていたら確実に破産しますw


そこで、ベジタリアンヴィーガンの食事法とミックスすれば良いのでは?と思いました。


普段はヴィーガン食、たまに肉の日

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毎日肉を食べる必要はないと思うんですよね。


最初の方にも書きましたが私は体質的に肉が合わないらしく、毎日食べると消化が間に合わないのか体調が悪くなってきます。


全員そうとは思いませんが、日本人は欧米人より腸が長いために肉が合わないという話もあります。


たとえばですが、

  • 週1日だけ特別の日として肉を食べる


このようにしても良いのではないでしょうか?

週1回だけなら、ご褒美感覚で高いお肉が買える人も出てくるでしょう。

この方が胃腸も休まって健康にも良いはずです。


それに「毎日肉を食べなきゃいけない」と思っていると、命のありがたみも薄れてしまいます。

「カーニバル」の日本語訳は「謝肉祭」ですが、謝肉祭という名の通り、週に一度だけ動物の命に感謝をして美味しくいただくのも良いかもしれないですね。


しかしヴィーガンについて調べていると、動物の可愛い写真が出てくるたびに悲しくなってしまうので私は週1でも無理かもしれません・・・w


命のありがたみを知る

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以上色々書きましたが、

「理論を並べて、肉を食べることを正当化しているんじゃないの?」と言う人もいます。

確かにそうかもしれません。

「育て方がどうであれ、人間のために動物が殺されること自体が残酷」
「愛情持って育てれば、殺して食べても良いの?」
というモヤモヤ感は残りますよね。


正直、今の時点では答えの出ない議論だと思います(^-^;


でも一人一人が興味を持って考えることが、人類や世界の進化にもつながるんじゃないかな。



私は牛や豚などの動物がすごく好きです。

牧場や農場の風景が大好きで、人と動物が仲良くしている風景に微笑ましくなります。


その反面、「肉が無いと死んじゃうくらい好き!」という訳ではないですが

やはり野菜や果物が食べられなくなったとしたら、肉を食べることを選ぶでしょう。


上に述べて来たように、「肉を全く食べない」という選択によって起きるデメリットも多いです。


消費者の私たちに出来る事があるとすれば、基本は菜食にして、たまに肉を食べる時はなるべく国産の良い肉を選ぶこと。


動物の命と育ててくれた農家さんに感謝をして、ありがたくいただくこと。


そして農業や自然についてもっと知って、自分なりの答えを見つけていくしかないのかなと思います。



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